飯舘村除染作業日記 5月7日(水)17日目
2014-05-08


現場作業で資格の必要な仕事

朝5時山の稜線から上がる太陽を拝んだ。5時半に朝食を済ませた。今朝は寒い。月舘宿舎の窓ガラスが曇っていた。室温と外気温に相当の差がある。福島は首都圏よりずっと緯度が高いのだ。作業着を着た。
資料やパンフレット、持ってきた本を読みたいと思うが、作業所と宿舎の生活か余裕を生み出すまでに至っていない。問題意識の整理が追いついていかない。
今日は仕事から帰って来たら勤務表のチェックをしよう。

今日の仕事は農地集草。リーダー(KY作成者)は山梨県アルプス市から来たK氏(46)。乾田の集草をしてフレコンの詰める仕事。共に働くのは茨城県から来たKN氏(60)、千葉県から来たA氏(65)。ユンボ担当者、もう一人若者の5人。ユンボ型クレーンで放射性物質(乾田の表土)の詰まったフレコンを吊って移動させる仕事が発生し、KN氏と若者は他部署へ回った。クレーンの手元作業は玉掛作業の講習教育修了証が必要である。彼らは修了証をもっている。ここでは特別教育修了証が無いと出来ない仕事が多々ある。
様々な現場作業の職種が有り、玉掛作業の修了証もその一つだ。特別教育修了証制度は技能向上や安全対策に役立つと思うが、それ故に現場での学習制度を作るべきではないか。
飯舘村除染等工事は環境省の事業である。国の事業を請け負った施工者である大成・熊谷・東急共同企業体は、除染作業での事故に対しては非常に気を使っている。作業者の服装装備にも一定のルールがあり、それを満たしていないと作業に付くことが出来ない。
作業者の服装装備については1ページ用意して爾後伝えたい。
A氏についてだが、彼は原発災害が発生した2011年秋から除染作業に就いていると語ってくれた。福島市内、二本松市、郡山市の家屋の除染をしてきた。飯館村の除染作業は初めてだという。この2年半を除染作業で暮らしてきたのだ。賃金も飯舘村除染作業に比べると安く日当1万円だったと言う。
除染作業の日当については爾後きちんと書きたいと思う。
今日はフレコンが1000袋(1袋5入り)入庫し、その積み下ろし作業に動員された。放射性物質を詰めて仮保管する袋フレコンが無いと作業がストップする。

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